
一世を風靡したといっても過言ではない、日本の昔ばなしをミステリーで読み解いた『むか死』シリーズの最新刊にして最終巻。
あっと驚くミステリーのもとになった昔ばなしは「こぶとりじいさん」「耳なし芳一」「舌切り雀」「三年寝太郎」そして「金太郎」――いずれも趣向に富んだ、これまでの作品に勝るとも劣らない作品集。
あなたは、どの作品から読みますか?

頰に「こぶ」がある正直な芋作じいさんといじわるな葱作じいさん。鬼にこぶを取ってもらおうとした葱作じいさんですが、逆にこぶをつけられてしまい……。

陰陽師の桃花は、兄に関する悪い夢を見る。嫌な予感がして兄のもとに向かうと、兄は殺人容疑をかけられ、殺害現場には耳なし芳一が倒れていて……。

舌を切られた雀を助けた作兵衛じいさん。お礼をもらって村に帰る途中、青年の家に立ち寄るが様子が変。村では少し前、魔性の女が死体で発見され……。

正月の朝、少女・なえは両親の声で目を覚ました。6つの笠地蔵のうち、ひとつがなくなっていたのだ。やがて、どどーんという大きな爆発音がして……。

謎解き合戦に集まった3人のお殿様。怪力を持つという鬼の右腕を探すというお題に、♪まさかりかついだ金太郎〜の歌に解決のカギがあるというが……。