社員インタビュー

第二コミック出版部

紫村郁也

【経歴】
2021年入社。第二コミック出版部に配属。主にWEB発の小説の企画とコミカライズの編集を担当。
同年『異世界クラフトぐらし ~自由気ままな生産職のほのぼのスローライフ~』(コミカライズ)などを立ち上げる。
2023年から『雑用付与術師が自分の最強に気付くまで』(コミカライズ)を担当。

――第二コミック出版部の仕事について教えてください

 WEB発の男性向け作品の書籍化やコミカライズを担う部署です。
 取り扱う作品についてですが、主に3つのレーベルから異世界ファンタジー作品を出版しています。
 Mノベルス/モンスター文庫からライトノベルを、モンスターコミックスからそのコミカライズを刊行しており、2024年にはレーベル創刊10周年を迎えました。
 他にも『京都寺町三条のホームズ』のようなミステリ小説シリーズや『君の膵臓をたべたい』のような青春小説を世に送り出したりもしています。
 特筆すべきは、部員のほとんどが小説も漫画も担当していることです。
 業界的にも社内的にも一風変わった部署だと思います。

――ご自身の仕事について教えてください

 ライトノベルとそのコミカライズの編集を担当しています。
 元は同じ部署であった第一コミック出版部と同じ流れで仕事をしています。(第一コミック出版部の仕事についてはこちら)
 個人的に経験できて良かったのは、新卒として配属されて間もないうちに、ライトノベルとコミカライズの両ジャンルで立ち上げを任せてもらえたこと。
 毎日が実戦という中で経験を積めていることが既に大きな財産となっています。

――作品づくりで心掛けていることは?

 作品づくりにおいて、0→1は作家さんのお仕事であるというのが前提ですが、その才能としっかり向き合う上で、編集の立場から感じたことを素直な言葉で伝えようと心がけています。
 作家さんはご自身の時間…もっと言えば人生を懸けて作品づくりに取り組まれています。
 作家さんの求めていることに応えられるよう、常に誠実でいたいです。

 また、編集として作家さんと向き合うことと同じくらい、作品の「広げ方」を考えるのも大切な仕事です。
 特にWEB発の異世界ファンタジーは、「市場の研究」が必要不可欠になってきます。当該ジャンルは流行が始まってから、各出版社の歴史あるレーベルを筆頭に、新規に参入するレーベルが続き、今では戦国時代と言っても差し支えないほどです。
 毎月何十…何百というタイトルがライトノベル、コミックの形式を問わず発表される中で、自分の担当作品を読者の方の手に取っていただくために、市場の動向には常に目を光らせています。毎日、他社作品の売上データをチェックしたり、ヒット作品を分析したり、他の部員と情報交換をしたり…。
 紙の書籍を担当する営業部や、電子書店さんに営業をしているコンテンツ事業部との連携を強めることも重要になってきます。
 作品の可能性を広げるため、今は自分なりの理論を構築していこうと足掻いています。

 色々言いましたが、結果として作家さんの役に立てる編集者になることがベストですね。

――仕事をするうえで大変なことと、必要とされる能力は?

 僕が携わっている仕事で言えば、漫画とライトノベルでは向き合い方が全く違うので、慣れるまでは大変でしたね…。
 漫画家さんと打ち合わせをした後に、ライトノベルの原稿を読んで改稿案を考えたり…それと並行してイラストレーターさんにイラストの内容についての相談事項をまとめたり…と、ざっくり言えばこういった業務を繰り返します。
 慣れてしまえば非常に楽しい仕事ではありますが、環境に適応する能力は必要になってくると思います。

―――どんな学生時代を過ごしましたか?

 自分の好奇心に素直な学生時代でした。
 基本的にはインドアなので、観たい映画やアニメ、やりたいゲーム、読みたい小説や漫画…時間とお金が許す限り没頭していました。
 就職活動について言うなら、小さい頃から出版ビジネスに興味があり、特に編集者になりたいという想いがあったので、なんとか現場で経験を積めないかとなりふり構わず出版社の社員さんに会いに行ったりもしていました。
 結果として良いご縁があり、とある出版社で長期のインターンをさせてもらうことができました。
 その時学んだことは、仕事をする上でかけがえのないものになっています。

――双葉社はどんな会社ですか?

 先々への投資を惜しまない会社だと思います。
 ライトノベルに挑戦したい人がいれば「モンスター文庫」が創刊され、BLに挑戦したい人がいれば「comic marginal」が創刊されたことが示すように、説得力があれば、その可能性を信じてくれます。
 社員の声にも耳を傾け、それを実現してきた歴史があることは、自分自身が双葉社の採用試験を受けるきっかけにもなりました。
 入社後も当時抱いた印象は変わらず、楽しく働くことができています。

――未来の新入社員に一言

 就職活動、失敗したくないと思います。
 ESや面接なんて特に「どうしてあれ書かなかったんだろう」「あれ、言っとけばよかったな」と後悔したり、「あれ言わなきゃ」「これしなきゃ」と焦ったりの連続です。たとえそうなったとしても、どうか等身大の自分の想いを大切に、自分の言葉で伝えることを諦めないでください。
 その声はきっと誰かに届きます。

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