社員インタビュー

宣伝・プロモーション部

長瀬亜紗子

【経歴】
(前職はメーカー(IT系)で、営業として勤務)
2010年2月、中途入社。EX大衆編集部に配属。アイドルのインタビューやグラビア、サブカルチャー系の記事、書評欄などを担当。
2012年8月、第一書籍編集部に異動。日清や味の素などのメーカーとタイアップした料理ムックや、実用書・新書の編集を担当。
2014年2月、宣伝部(現 宣伝・プロモーション部)に異動。

――宣伝・プロモーション部の仕事について

 自社の書籍や雑誌、コミックをより多くの読者に知ってもらうため、新聞や交通広告、webのプロモーションなどを組み合わせて宣伝をおこないます。限られた予算で効果を出すために、ターゲットとなる読者は誰か、どのタイミングでどの媒体にどんな表現で打ち出すべきかなどを、編集や営業と相談して考えていきます。
 具体的な業務としては、広告のデザインラフを作成したり、キャッチコピーを考えたり。SNS広告の場合は動画を配信することが多いので、目的にあわせて動画のコンテを作成し、デザイン会社さんと打ち合わせをしたりします。
 最近では、webメディアに書評記事を書いてもらうよう働きかけることも多いです。 また、パブリシティといって、テレビや新聞、webなどで本を紹介してもらえるようにリリースを作成し、売り込んでいく仕事をしているメンバーもいます。

――ご自身が担当した作品について

 歌手のASKAさんが25年ぶりに書き下ろし詩集を出される際、ASKAさんのファンはもちろんですが、かつてチャゲアスの楽曲を聴いていた人や、詩が好きな人など、少しでも広い層に発信したいと思いました。そこで事務所の方や編集と相談し、詩人・谷川俊太郎さんとの対談を企画。30分ほどのムービーを作成しました。著者のアカウントでつぶやいて頂いたり、YouTubeにアップロードしたりしました。さらに、メディア向けのwebリリースにも動画の一部を公開したところTV局から問い合わせがあり、朝の情報番組で紹介してもらえたときは、素材や切り口ひとつで取り上げられ方の幅が広がるなと実感しました。

 また、面白いと思った企画には、あまり予算がない場合でも「その話に乗っかりたい」と手を挙げて下さるクリエイターや制作会社さんがいることが多く、大変ありがたいです。そこはエンタメ系の仕事ならではかもしれません。(もちろん、制作会社さんの善意に甘えて、その能力やスキルの搾取をするようでは絶対だめで、ちゃんとした対価をお支払いしないといけないのですが)

――仕事をする上で大変なことや、必要とされる能力は?

 仕事をしていると、「正しいこと」が結構変化していきます。たとえば、
1.これまでは、おもに新刊メインで宣伝計画を立てていましたが、最近ではリバイバルブームなど過去の名作が再評価されることも多いので(『じゃりン子チエ』など)、過去作品の「掘り起し」という視点も大事になってきそう。

2.電子書籍の市場がこの10年で約4倍になってることを考えると、リアル書店の売上はもちろん、電子の売上や売れ筋とも連動した宣伝方法を考えていかないといけない。

3.「お金を使って広告を作成する」というのが主な考え方でしたが、これからは一気にタイトル認知を上げていくような、パブリシティやメディア化など、自ら売り込んでいく「プロモーション」の姿勢が必要になってくる。

 そういう意味で、市況やトレンドの変化に対応できる「柔軟性」とか、思い込みを捨てて臆さずアイデアを出してく「あっけらかん力」みたいなのが求められてるかもしれません。私自身は保守的なところがあるので、そこは自分にとっても課題です。

――双葉社ってどんな会社?

 いい意味で、いい加減(笑)な会社だと思います。決まったルールがあまりないので「やりたい」と思った企画はやらせてもらえますし、止められたことはないかもしれません。最近も、若手が文庫レーベルのリニューアルを企画したりと自発的な仕事をしています。

 また、お祭り騒ぎをみんなで共有できる会社です。今年はありがたいことに、弊社の作品が本屋大賞や直木賞にノミネートしていただいたことで、発表時にはフロア全体で喜びあいました。仕事をするうえで、そういう高揚や熱って原動力になりますし、編集、営業、宣伝が一体となって仕事をしている実感がありました。

――未来の新入社員に一言

 私はもともとメーカーで営業職をやっていて、出版とはまったく関係のない仕事をしていましたが、ご縁で今の仕事をすることになりました。回り道だったかもしれませんが、無駄だなと思ったことはひとつもなくて、社会人1~3年目のあいだに学んだことが今の仕事に生きているなと思うことがたくさんあります。

 また、人生、落ち込んだりすることもあるので、常に一定のテンションで仕事はできません。そんなとき、気分転換のコツとして、週1で通う趣味を持ったり、学生時代からの他業界の友人との付き合いを大事にし続けたりすると、リフレッシュにもなり、どこかで仕事のヒントに出会えたりもします。
 あとは、「ま、いっか」とか、「どうにかなるさ」っていうある程度の適当さも大事です。 自分を甘やかす方法を知ってるといいかもです!

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