新作『聖母』は、様々な思いが詰まった作品です。
私が子供を産む性であること、望みながらもなかなか授からなかったこと、やっと念願かなって子育てをする中で喜びを感じながらも、もしも突然この幸せが奪われたらと、ふと恐怖を感じること、など……。
色々な事を経験し、悩み、傷つき、2年の構想期間を経て生み出されたミステリーです。
読んでくださる方の心の中に、余韻を残すことができれば幸いです。
秋吉 理香子
早稲田大学第一文学部卒。ロヨラ・メリマウント大学院にて、映画・TV製作修士号取得。2008年、「雪の花」で第3回Yahoo! JAPAN文学賞を受賞。09年、受賞作を含む短編集『雪の花』にてデビュー。13年に発表した『暗黒女子』は大きな話題を呼び、映画化された。他の著書に『ガラスの殺意』『放課後に死者は戻る』『鏡じかけの夢』『婚活中毒』などがある。