NEW ERAに代表されるベースボールキャップやSupremeキャンプキャップなど、キャップはストリートシーンには欠かせないキーアイテムだ。コーディネートにキャップを取り入れるファッショニスタは、どのようにアイテムを選んでいるのだろう。NEW ERAやアーティストとのコラボモデルは定番アイテムだが、様々なブランドから魅力的なアイテムが提案されている事を考えると“お約束”とも言えるキャップだけを選ぶだけでは勿体ない。この本は“キャップの上級者”50人のスタイルサンプルと共に、お気に入りのキャップを掲載。本当に似合うキャップ選びのヒントを読者に提供するものだ。

レアモデルや非売品だけをピックアップしている訳では無く、彼らのスタイルサンプルや私物キャップからインスピレーションを得た結果、NEW ERAに代表される定番アイテムの良さを再認識するかもしれない。実際のところ、NEW ERAのコストパフォーマンスの高さはキャップ上級者であれば誰もが認めるところで、撮影した私物も数で言えばNEW ERAが圧倒的だ。但し何となく手にしたNEW ERAよりも、上級者が使いこなすNEW ERAの方がカッコよく見えるのにも理由がある。多くのキャップのデザインには目的やストーリーがあり、そのストーリーが自分自身のライフスタイルと関係性があるか。いつものコーディネートに取り入れる理由があるか。それを理解しているからこそ、上級者はキャップが似合うのである。

“好きなキャップを好きなように被れば良い”と言うのは当たり障りのない表現だが、そこには建前と言い換えても差し支えないニュアンスを含んでいる。実用品ではなく、ファッションの一部として被るキャップ文化には、無視してはならない歴史とファッショニスタのコダワリが詰まっている。その部分は“モノ”だけを紹介しても伝わらないだろうし、“ヒト”だけにフォーカスしても参考にするのは難しい。だから『ストリートキャップ・コレクション』では“ヒト”と“モノ”の両方を掲載している。

キャップは好きだけどデザイン選びに悩んでいる。もしくは気になるキャップを手に入れたけれど使いこなす自信が無い。もしもキャップ選びに迷っている人が居るならば、普段の生活に当たり前のようにキャップを取り入れている上級者のインタビューとセレクトから、次に手に取るべきお気に入りを探すヒントを見つけて欲しい。