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抗議声明
《東京都青少年健全育成条例改正案可決に抗議します》

平成22年12月15日
出版倫理協議会
議長 鈴木富夫

本日、東京都議会は、賛成多数で青少年健全育成条例改正案を可決しました。漫画・アニメの制作者から広範な反対の声が上がり、出版界もこぞってこの条例改正案の問題点を指摘し続けてきたにもかかわらず、改正案が可決に至ったことに、私たち出版倫理協議会(日本雑誌協会、日本書籍出版協会、日本出版取次協会、日本書店商業組合連合会の出版4団体で構成)は強い憤りを表明します。

都当局がこの改正案の条文全文を明らかにしたのは、定例議会開始直前の11月22日であり、それからわずか3週間余で、まともな議論も経ないまま可決に至らせた行為は暴挙と言うほかありません。その間、都当局は、当事者である漫画家やアニメ制作者との話し合いの場を持つこともいっさいなく、刑罰法規に触れる性交若しくは性交類似行為などを「不当に賛美し又は誇張」した表現を規制する、というきわめて曖昧で抽象的な文言が加えられたことにより、漫画・アニメの制作現場には、さらなる混乱と不安が広がっています。

そもそも付帯決議に盛り込まれた「第七条第二号及び第八条第一項第二号の規定の適用に当たっては、作品を創作した者が当該作品に表現した芸術性、社会性、学術性、諧謔的批判性等の趣旨を酌み取り、慎重に運用すること」「東京都青少年健全育成審議会の諮問に当たっては、新たな基準を追加した改正条例の趣旨に鑑み、検討時間の確保など適正な運用に努めること」という文言は、漫画家や出版界が以前から強く主張してきたことではありますが、ここに記された「慎重に運用」「適正な運用」は、現行条例の範囲内でこそ行われるべきものです。

私たちは、この条例改正に今後も断固とした反対の姿勢を貫くとともに、平成23年7月の施行を見据えながら、さまざまな機会を捉えて行動を起こしていく所存です。

読者、メディアの皆様には、一層のご理解、ご支援、ご協力を賜りますよう、改めてお願い申し上げます。

以上

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