佐々木裕一(ささき・ゆういち)

1967年広島県生まれ。『ネオ・ワールドウォー』(経済界)を2003年に発表し、以降、架空戦記を中心とした執筆活動に入る。2010年より活躍の舞台を時代小説に移行し、人気シリーズを数多く発表している。主な著書に「あきんど百譚」シリーズ(双葉文庫)、「公家武者 信平」シリーズ(講談社文庫)、「斬!江戸の用心棒」シリーズ(朝日時代小説文庫)、「姫と剣士」シリーズ(幻冬舎時代小説文庫)、『忠臣蔵の姫 阿久利』『義士切腹 忠臣蔵の姫 阿久利』(小学館)などがある。

「浪人若さま 新見左近」は、わたしが初めて書いた時代小説です。
好評をいただいたことで全14巻のシリーズとなり、代表作となりました。
第14巻までお付き合いいただいた読者の皆様は、「左近とお琴はなにも別れなくてもよかったのではないか」とお思いのことでしょう。
左近とお琴がその後どうなったのか、気になりますよね。
お待たせしました。
「新・浪人若さま 新見左近」をお読みいただければ、二人のその後がおわかりいただけます。 舞台は浜屋敷周辺の町に移り、左近は江戸の民を苦しめる(闇)に立ち向かうことになるのですが、不気味な悪は、一筋縄ではいきません。
次々と起こる困難を、左近と仲間たちはどう乗り越えるのか、お見守りいただければ幸いです。
どうか最終巻までお付き合いくださいますよう、お願い申し上げます。 佐々木裕一

新見左近

浪人新見左近を名乗り市中に出るが、その正体は甲府藩主徳川綱豊。たびたび市中に繰り出しては、秘剣葵一刀流でさまざまな悪を成敗しつつ、自由な日々を送っていた。五代将軍綱吉たっての願いで仮の世継ぎとして西ノ丸に入ってからは平穏な日々を過ごしていたが、京にいるはずのお琴の身に危難が訪れたことを知り、ふたたび市中へくだる。晴れて西ノ丸から解放され、桜田の甲府藩邸に戻る。

お峰

実家の旗本三島家が絶えたため、母方の伯父である岩城雪斎の養女となっていた、左近の亡き許嫁。妹のお琴の行く末を左近に託す。

お琴

お峰の妹で、左近の想い人。小間物問屋、中屋の京の出店をまかされ江戸を離れていたが、店を焼かれたため江戸に逃れ身を潜めていた。貴船屋の事件解決後、左近と無事再会を果たし、三島町で小間物屋の三島屋を再開している。

みさえ

病で亡くなった友人のおかえから託されたお琴の養女。お琴と共に三島屋で暮らす。

権八

およねの亭主で、腕のいい大工。女房のおよねともども、お琴について京に行っていた。江戸に戻ってからは大工の棟梁となり、三島屋裏の鉄瓶長屋で暮らしている。

およね

権八の女房で三島屋で働いている。よき理解者として、お琴を支えている。

吉田小五郎

甲州忍者を束ねる頭目で、左近の警固役。幼い頃から左近に仕え、全幅の信頼を寄せられている。三島町で再開した三島屋の隣で煮売り屋をふたたびはじめ、配下のかえでと共にお琴の身を警固する。

かえで

小五郎配下の甲州忍者。小五郎と共に左近を助け、煮売り屋では小五郎の女房だと称している。

岩城泰徳

お峰とお琴の義理の兄で、本所石原町にある甲斐無限流岩城道場の当主。父雪斎が左近の養父新見正信と剣友で、左近とは幼い頃からの親友。妻のお滝には頭が上がらぬ恐妻家だが、念願の子を授かり、雪松と名づけた。

間部詮房

左近の養父で甲府藩家老の新見正信が、左近の右腕とするべく見出した俊英。左近が絶大な信頼を寄せる、側近中の側近。

雨宮真之丞

御家再興を願い、左近の命を狙うも失敗。境遇を哀れんだ左近により甲府藩に召し抱えられ、以降は左近に忠実な家臣となる。

岩倉具家

京の公家の養子となるも、密かに徳川家光の血を引いており、将軍になる野望を持っていたが、左近の人物を見込み交誼を結ぶ。鬼法眼流の遣い手で、京でお琴たちを守っていたが、修行の旅を経て江戸に戻ってきた。市田実清の娘光代を娶る。

西川東洋

上野北大門町に診療所を開く、甲府藩の御殿医。一時、診療所を弟子の木田正才と女中のおたえにまかせ、七軒町に越していたが、ふたたび北大門町に戻り、三人で暮らしている。

山川吉助・お紋

浜屋敷の寝所に通じている新銭座町の隠れ家を守る、年老いた甲府藩士とその妻。周囲には左近のことを甥だと称している。

篠田山城守政頼

左近が西ノ丸に入る際に、綱吉が監視役として送り込んだ附家老。通称は又兵衛。元は直参旗本で、左近のもとに来るまでは、五年にわたって大目付の任に就いていた。

三宅兵伍

左近が西ノ丸に入ってから又兵衛によってつけられた、近侍四人衆の一人。左近と同年配の、真面目で謹直な男。

早乙女一蔵

左近の近侍四人衆の一人。穏やかな気性だが、念流の優れた技を遣う。

砂川穂積

左近の近侍四人衆の一人。四人の中では最年少だが、気が利く人物で、密偵としての才に恵まれ、深明流小太刀術の達人でもある。

望月夢路

左近の近侍四人衆の一人。地獄耳の持ち主。左近を敬い、忠誠を誓っている。

おこん

西川東洋の友人の医師、太田宗庵の娘。嫁入り前の武家奉公のため、甲府藩の桜田屋敷に入り、奥御殿女中を務めている。

皐月

間部の遠縁で、奥御殿女中の指導役。おこんたちを厳しくも温かく見守っている。

新井白石

左近を名君に仕立て上げるべく、又兵衛が招聘を強くすすめた儒学者。本所で私塾を開いており、左近も通っている。

徳川綱吉

徳川幕府第五代将軍。四代将軍家綱の弟で、甥の綱豊(左近)との後継争いの末、将軍の座に収まる。だが、自身も世継ぎに恵まれず、その座をめぐり、娘の鶴姫に暗殺の魔の手が伸びることを恐れ、綱豊に、世間を欺く仮の世継ぎとして、西ノ丸に入ることを命じるも、病により鶴姫を喪う。

柳沢吉保

綱吉の側近。大変な切れ者で、綱吉の覚えめでたく、老中上座に任ぜられ、権勢を誇っている。綱吉から一字を賜り、保明から改名。

新・浪人若さま 新見左近

新・浪人若さま 新見左近【十六】

鬼狩党始末

将軍綱吉の最愛の娘鶴姫が病のため身罷ったことで、綱吉は鶴姫の夫の紀州藩主綱教ではなく、甥である甲府藩主の綱豊を世継ぎに指名、再度の西ノ丸入りを命じる。これにより、市中でも綱吉亡きあとの綱豊の仁政に期待する声が高まるが、己が野望に燃える者たちが、左近こと綱豊を亡き者にすべく、謀略をめぐらせはじめる──。葵一刀流が悪を斬る! 大人気王道時代シリーズ、疾風怒濤の第十六弾!!

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新・浪人若さま 新見左近【十五】

公方の宝

将軍綱吉の娘、鶴姫が病に倒れた。市中で広まりつつある疱瘡にかかってしまったのだ。愛娘の身を案じ、憔悴しきった綱吉の姿を目の当たりにした左近は、鶴姫の無事の快復を願う。いっぽう、民のあいだで疱瘡への恐れが高まる中、三島屋の前で一人の男が倒れた。どこからか逃げてきた様子の男は、介抱しようとした小五郎に、驚愕の言葉を告げる──。葵一刀流が悪を斬る! 大人気時代シリーズ第十五弾!!

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新・浪人若さま 新見左近【十四】

乱れ普請

左近に窮地を救われた縁で、甲府藩に召し抱えられた坂手文左衛門が桜田の上屋敷の修繕を差配すべく、国許から出府してきた。張り切る文左衛門だが、旧知の権八に会うため町に出た際に、手抜きと思しき普請中の建物を見咎め大工たちと悶着を起こす。言い分が認められ、普請はやりなおされることになったのだが、この一件が思わぬ騒動に発展し──。葵一刀流が悪を斬る! 大人気時代シリーズ第十四弾!!

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新・浪人若さま 新見左近【十三】

忠義の誉

松の廊下の一件から時が流れ、赤穂藩士たちによる仇討ちの噂も下火となる中、左近は未だ堀部安兵衛たちの行方をつかめずにいた。岩倉の京での探索も不首尾に終わり、焦りを募らせる左近だが、小五郎から奥田孫太夫を見つけたとの報が届く。仇討ちを止めたい左近は、強い決意を胸に、友のもとへ向かうのだが──。元禄期最大の騒動、ついに決着! 葵一刀流が悪を斬る! 大人気時代シリーズ第十三弾!!

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新・浪人若さま 新見左近【十二】

すももの縁

江戸城松の廊下での刃傷に端を発した赤穂藩をめぐる一連の出来事は江戸市中にも暗い影を落としていた。思わぬ悲劇に胸を痛めていた左近は、友人の堀部安兵衛と奥田孫太夫を甲府藩で召し抱えようとするが、その行方は杳として知れない。江戸を離れられぬ左近の胸中を慮った岩城泰徳と岩倉具家は、二人を見つけ出すべく、赤穂に旅立つのだが──。葵一刀流が悪を斬る! 大人気時代シリーズ第十二弾!!

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新・浪人若さま 新見左近【十一】

不吉な(ちゃ)(がま)

茶人として名高い天新堂の隠居の万庵が左近のもとを訪れた。懇意にしている高家の吉良上野介に招待された茶会で、手に入れたばかりの茶釜を見せられたという。目利きを頼まれた万庵は稀に見る逸品だと鑑定し、吉良は大喜びであったが、後日何者かによって茶釜が盗まれてしまう。この思わぬ騒動が、世間を震撼させる大事件にまで発展していき──。葵一刀流が悪を斬る! 大人気時代シリーズ第十一弾!!

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新・浪人若さま 新見左近【十】

()(えん)(わざわい)

娘鶴姫の暗殺を恐れた第五代将軍綱吉に乞われ、世間を欺く仮の世継ぎとして西ノ丸に入って早十二年。未だ将軍の座に就く気はさらさらない左近のもとへ、綱吉に隠し子となる幼い男児がいるとの噂が飛び込んでくる。思わぬ朗報に、これでお役御免だとばかりに喜ぶ左近だが、この事実が、三島屋のお琴たちをも巻き込む大騒動に発展し——。葵一刀流が悪を斬る! 大人気時代シリーズ、驚天動地の第十弾!!

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新・浪人若さま 新見左近【九】

無念の一太刀

江戸を襲った勅額火事から一年、町の復興は着々と進んでいた。懸命に再建に励む江戸の民をたくましく思う左近だが、一年前の大火の混乱に紛れて武家の娘たちが攫われたとの不穏な噂を耳にする。近侍四人衆の一人、三宅兵伍の友人の妹も、大火を機に行方知れずとなっていることを知った左近は、兵伍たち近侍四人衆に探索を命じるのだが——。葵一刀流が悪を斬る! 大人気時代シリーズ、注目の第九弾!!

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新・浪人若さま 新見左近【八】

鬼のお犬様

西ノ丸の大手門前で御家人が抗議の自刃を遂げた。将軍綱吉の肝煎りで発足したお犬見廻り組の頭犬養光忠に、犬をたたいた幼い息子が打ち殺されたというのだ。犬養を成敗するよう求める遺書を目にした左近は動こうとするが、綱吉との関係悪化を恐れた附家老の又兵衛に止められしばし静観することに。だが、ふたたび犠牲者が出たとの報が左近に届き——。葵一刀流が悪を斬る! 大人気時代シリーズ第八弾!!

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新・浪人若さま 新見左近【七】

宴の代償

己が娘への将軍綱吉の寵愛を背景に、幕閣内で大きな力を持つようになった老中冬木有泉。綱吉の側近である柳沢保明をも凌ぐ勢いの冬木に乞われ、左近は冬木の庶子の旗本、磯田頼時をそば仕えとして預かることになる。真面目で穏やかな人柄と、己によく似た境遇の頼時に好感を抱く左近だが、頼時の胸中には、暗い思いが秘められており——。葵一刀流が悪を斬る! 大人気時代小説シリーズ、刮目の第七弾!!

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新・浪人若さま 新見左近【六】

恨みの剣

江戸市中で「いちだ」という姓の武家の当主ばかりを狙う辻斬りが現れた。左近の親友である岩倉具家は、育ての母香祥院の頼みで、旧知の市田実清の息子実頼の警固をすることになる。訪れた市田家で実頼の姉光代と知り合った岩倉は、光代の優しい人柄に惹かれてゆくのだが、突如屋敷の門前に現れた辻斬りの刃が、光代に襲いかかり——。葵一刀流が悪を斬る! 大人気時代小説シリーズ、白熱の第六弾!!

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新・浪人若さま 新見左近【五】

贋作小判

長き戦いの末、因縁の闇将軍を討ち果たした左近。将軍綱吉により、西ノ丸から直接市中へくだることも許され、束の間の自由を謳歌していたが、改鋳された小判にまつわる不穏な噂と共に、偽の小判が出回っている事実を知る。市中の混乱が憂慮されるなか、新井白石の私塾を訪れた左近は、共に学ぶ老侍と下男が襲われている場に出くわし——。葵一刀流が悪を斬る! 大人気時代小説シリーズ、待望の第五弾!!

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新・浪人若さま 新見左近【四】

桜田の悪

闇将軍との死闘で岩倉が深手を負った。闇将軍の底知れぬ力に危機感を抱いた左近は、配下の小五郎たちに探索を命じるものの、なかなか尻尾をつかめず焦りを募らせる。一方、四谷忍町での闇商いの企てが頓挫した闇将軍は、七軒町を新たな舞台にした壮大な計画を進めていた——。次期将軍と闇将軍、ついに決戦の時来たる! 葵一刀流が悪を斬る! 大人気時代小説シリーズ、驚天動地の第四弾!!

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新・浪人若さま 新見左近【三】

夫婦剣

米問屋のあるじばかりを狙った辻斬りが現れた。同じ下手人に斬られたと思しき旅の侍の骸も見つかり、市中を不安が覆う中、半月前に越後から来たという中年の夫婦が小五郎の煮売り屋に通いつめるようになる。人のよさそうな二人であったが、人知れず闇将軍のことを口にしていたのを知った左近は、小五郎に夫婦を調べるよう命じる——。葵一刀流が悪を斬る! 大人気時代小説シリーズ、瞠目の第三弾!!

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新・浪人若さま 新見左近【二】

亀の仇討ち

貴船屋の企てを退け、無事お琴たちとの再会を果たした左近。浜屋敷のそばでお琴が三島屋を再開するなど、新たな日々がはじまるなか、権八夫婦の暮らす長屋に仇討ちの若い兄妹が転がり込んでくる。仇捜しに江戸中を奔走し疲弊している様子の兄、戸川亀彦を案じた左近は助力を申し出るが、亀彦が捜す仇とは、左近もよく知る人物だった——。葵一刀流が悪を斬る! 大人気時代小説シリーズ、絶好調第二弾!!

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新・浪人若さま 新見左近【一】

不穏な影

浪人姿に身をやつし、市中に繰りだし、悪を討つ。秘剣、葵一刀流を遣うその男の正体は、のちの名将軍、徳川家宣——! 五代将軍綱吉のたっての願いで、世継ぎとして江戸城西ノ丸に入って三年。徳川綱豊としての平穏な日々を過ごしていた左近だが、密かにこころを交わすお琴の身に危難が訪れていることを知り、ふたたび浪人新見左近として市中に出ることを決意する。

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浪人若さま 新見左近 決定版

浪人若さま 新見左近 決定版【十四】

将軍への道

片腕の剣客に襲われた際に受けた矢の毒により、藩邸で養生することになった左近。いっぽう、中屋の百合から京行きを迫られているお琴は、己のもとを訪れぬ左近の真意を測りかねていた。そんな中、尾張藩の附家老が何者かに暗殺され、幕府内にさらなる緊張が走る。天下を揺るがしかねぬ不穏な騒動を前に、左近とお琴、愛し合う二人の運命は──!? 葵一刀流が悪を斬る! 最強の傑作王道シリーズ第一部、堂々の最終巻!

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浪人若さま 新見左近 決定版【十三】

片腕の剣客

左近の想い人であるお琴に、思わぬ話が持ち上がった。三島屋を切り回す商いの腕を見込んだ小間物問屋中屋の女将の百合から、新たに出す京の出店を手伝ってくれと持ちかけられたのだ。即座に断ったお琴だが、百合は左近の正体を突き止め、お琴の幸せを願うならば京に行かせるべきだと左近に迫る。動揺し、思い悩む左近だが、己自身にも、最大の危機が訪れる──。葵一刀流が悪を斬る! 最強の傑作王道シリーズ、決定版第十三弾!

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浪人若さま 新見左近 決定版【十二】

人斬り純情剣

大工の権八と同じ普請場で働く浪人、坂手文左衛門。仕事も真面目に取り組み、権八たち本職の大工とも気さくに付き合う好人物だ。美しい妻の静も献身的に夫を支え、同じ長屋に暮らす連中からも慕われているこの坂手夫婦が、思わぬ奇禍に見舞われる。前向きに明るく生きる夫婦が背負う、悲しい過去の因縁を知った左近は、二人を守るべく立ち上がる──!葵一刀流が悪を斬る! 最強の傑作王道シリーズ、決定版第十二弾!

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浪人若さま 新見左近 決定版【十一】

左近暗殺指令

嫡子徳松亡きあと、未だ世継ぎに恵まれぬ将軍綱吉は、母桂昌院の助言に従い新たな法を発布。〝生類憐みの令〟として知られる殺生を禁ずるこの法により、市中は大きな混乱をきたす。民の暮らしを案じる左近は法の廃止を求めるが綱吉は聞き入れず、巷では綱豊を新たな将軍に望む声が高まってくる。そんな中、久々に市中にくだった左近は、何者かに命を狙われ──。葵一刀流が悪を斬る! 最強の傑作王道シリーズ、決定版第十一弾!

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浪人若さま 新見左近 決定版【十】

江戸城の闇

貞享元年八月、世を震撼させる事件が起きた。江戸城本丸御殿で、大老堀田正俊が、若年寄の稲葉石見守に斬り殺されたのだ。前代未聞の凶事に幕閣内に不穏な空気が漂う中、稲葉の後釜となる若年寄の座をめぐる争いが起こり、有力な候補の一人だった旗本の本間大和守が暗殺される。幕府が揺れる状況を憂えた左近は、本間暗殺の黒幕を突き止めるべく動くのだが──。葵一刀流が悪を斬る! 最強の傑作王道シリーズ、決定版第十弾!

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浪人若さま 新見左近 決定版【九】

大名盗賊

将軍家御用達の店ばかりを狙う盗賊が現れた。襲われた店は一家皆殺しのうえ、最後に火をつけるという非道ぶりだ。捕り物に現れた盗賊改方の猛者たちをも一蹴する手練揃いの賊の一味は、どうやら将軍綱吉に強い恨みを抱いているらしい。一向に捕まらぬ凶悪な賊の存在に、市中の民の不安と不満が高まる中、江都に平穏を取り戻すべく、左近が凶賊退治に乗り出す──。葵一刀流が悪を斬る! 最強の傑作王道シリーズ、決定版第九弾!

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浪人若さま 新見左近 決定版【八】

風の太刀

剣術指南役に就けなかったことを恨みに思い、自らが仕える藩の大名行列を襲って、藩主はじめ多数の藩士を斬り殺した人斬り太夫こと赤崎満。風真流の奥義、風の太刀を会得し、追捕に来た御先手組をも圧倒する残忍な凄腕だ。その赤崎を討ち果たすことを固く誓う、丹波哲次郎なる元藩士と知り合った左近は、哲次郎の本懐を遂げさせるべく、力を貸すことになり──。葵一刀流が悪を斬る! 最強の傑作王道シリーズ、決定版第八弾!

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浪人若さま 新見左近 決定版【七】

浅草の決闘

大工の権八が普請場で知り合った浪人、浅島善五。気さくで優しい好人物なのだが、同じ長屋に住まう浪人、宇木康孝とは犬猿の仲で、何かと揉めては果たし合いを約しながらも、一向に実現されぬままだという。だが、ついに宇木から本気で果たし合いを挑まれた浅島は、左近の剣の腕を見込み、手ほどきを乞うてくる。意地を張り合う二人の浪人の、対決の結末は──!? 葵一刀流が悪を斬る! 最強の傑作王道シリーズ、決定版第七弾!

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浪人若さま 新見左近 決定版【六】

日光身代わり旅

綱吉が将軍に就任したことで、甲府藩主としての務めを果たしながらも、気ままな日々を送っている左近に、綱吉の影武者として日光社参におもむくようにとの命がくだった。その裏には、綱吉暗殺のくわだてがあり、己自身に疑いの目が向けられていると知った左近は、綱吉の命を狙う曲者を炙り出し、自身への疑いを晴らすべく、決死の道中にのぞむことになる——。葵一刀流が悪を斬る! 最強の傑作王道シリーズ、決定版第六弾!

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浪人若さま 新見左近 決定版【五】

陽炎の宿

将軍綱吉との狩りの場で刺客に襲われ、傷を負ってしまった左近。幸い傷も癒え、久々に三島屋での楽しいひと時を過ごした左近のもとへ、国許の甲府の村の領民から、代官の非道を訴える書状が届く。苛政に苦しむ民を案じた左近は、養父で家老の新見正信と、甲州忍者を束ねる吉田小五郎、そして親友の剣豪である岩城泰徳を従え、密かにお国入りを果たすのだが——。葵一刀流が悪を斬る! 最強の傑作王道シリーズ、決定版第五弾!

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浪人若さま 新見左近 決定版【四】

将軍の死

左近暗殺の黒幕は酒井雅楽頭だった——! 爺と呼んで信頼していた大老のまさかの裏切りに衝撃を受けた左近のもとに、さらなる悲報が届く。将軍家綱が病に倒れ、帰らぬ人となってしまったのだ。結局五代将軍の座には左近の叔父である綱吉が就き、世継ぎ争いはひとまずの決着を見せたのだが、綱吉に大老を罷免されることとなった酒井が、不穏な動きを見せはじめ——。葵一刀流が悪を斬る! 最強の傑作王道シリーズ、決定版第四弾!

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浪人若さま 新見左近 決定版【三】

おてんば姫の恋

襲われているところを助けた若侍は、とある小藩の姫様だった——。藩主である兄を亡き者にせんとする江戸家老のくわだてを阻止するべく、江戸の中屋敷を密かに抜け出し、国許の兄のもとへ向かうという姫の事情を聞いた左近は、危険が潜む道中の警固を買って出る。小藩の浮沈をかけた、決死の旅の結末は——!? 左近の命を狙う恐るべき敵が、ついに姿を現す!! 葵一刀流が悪を斬る! 最強の傑作王道シリーズ、決定版第三弾!

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浪人若さま 新見左近 決定版【二】

雷神斬り

三島屋のお琴の義理の兄で、左近の幼い頃からの親友、岩城泰徳。甲斐無限流の道場の師範を務める泰徳のもとへ、父雪斎の愛弟子である阿南也八郎が訪ねてきた。郷里の名古屋で道場を開く阿南だが、弟子が父の仇を討つべく姿を消したため、江戸へ捜しに来たのだという。その弟子、辻藤次郎の仇は、信州飯島藩の江戸家老。事情を聞いた左近は飯島藩を探るのだが——。葵一刀流が悪を斬る! 最強の傑作王道シリーズ、決定版第二弾!

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浪人若さま 新見左近 決定版【一】

闇の剣

甲府藩主の徳川綱豊は次期将軍の座をめぐる争いに巻き込まれるのを嫌い、病と称して藩邸に籠もる体を装いながら、谷中のぼろ屋敷で一人暮らし。浪人新見左近を名乗り、将軍家に伝わる秘剣、葵一刀流で悪を成敗しつつ、自由を謳歌するこの男の前途には、激動の運命が待ち構えていた——。剣戟、恋、人情、そして勧善懲悪。時代小説のど真ん中を行く、最強の傑作王道シリーズ、決定版として、双葉文庫から堂々刊行スタート!

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