伊坂幸太郎さんに最も影響を与えた作家が、島田荘司氏と連城三紀彦氏であることはよく知られている。
伊坂さんの『ラッシュライフ』が『暗色コメディ』のようなものを書きたい、ということから生まれた小説であるというエピソードを聞いた伊坂さんの担当編集者が(担当編集者は『暗色コメディ』を幻影城版で読んで衝撃を受けた連城ファン)連城作品の面白さをもっと多くの読者に届けたいと強く願い、この企画が生まれた。伝説の本格ミステリをご堪能ください。
発売日:2021年06月10日
予価:定価935円(税込)
判型:A6判 双葉文庫
大物俳優・花村陣四郎のパワハラに耐えるマネージャーの北上は、ある夜、危険な魅力を放つ秋場という男と出会う。
秋葉に惚れ込んだ北上は、花村から大作映画の主役を奪い取ろうと画策するが⋯⋯。「このミステリーがすごい!」2004年版にランクインした技巧派ミステリーの傑作。
第一弾刊行
暗色コメディ
くらくらするほどの四つの謎。
初めて読んだ時はこれ本当に解決するの?と興奮しました。
この小説に挑戦するつもりで『ラッシュライフ』という小説を書いたことがありましたが、やはりこれは、恐るべき作家の恐るべき作品です。
第二弾刊行
人間動物園
盗聴された家と誘拐事件、その隣の家で捜査する警察たち、という設定からして面白く、先が気になって仕方がない。
物語が進むにつれ、「え?」と意表を突かれ、何度も声を上げそうになった。
連城さん、こんなの驚くに決まってるじゃないですか。
無茶しすぎですよ。最高です。
第三弾刊行
流れ星と遊んだころ
序盤から明らかに、作者が読者を騙そうとしている雰囲気は漂っていて、「何かを仕掛けているはず。でも、いったい何を?」と怪しみながら読んでいるにもかかわらず、途中で明かされる事柄にのけぞってしまう。
驚くだけでなく、人間ドラマにしんみりさせられるし、こんな小説、ほかの誰にも書けません。