「小説推理」で62回にわたり連載されたエンターテインメントが文庫オリジナルで登場!「ブロークンアロー」とは重大な核兵器の事故のことを指す米軍の符牒。――福島から高校卒業と同時に上京し、今は横須賀で車両整備の仕事をする28歳の江井(えねい)徹は横須賀の地下壕で旧日本軍の戦闘機の破片を拾う。それがネットオークションで高値で落札されたことから、俄然「お宝探し」に興味を持つ。しかし、江井は気付いていなかった。それがどんなに危険なことかを。立ち入り禁止区域の周辺をうろつく江井を、正体不明の連中が襲い始める。当初は警告ふうだったものが、次第に過激になり――。
「横須賀ブロークンアロー 上」
発売日:2017年05月11日/予価:本体926円 + 税/判型:A6判/ISBN 978-4-575-51998-3
「横須賀ブロークンアロー 下」
発売日:2017年05月11日/予価:本体926円 + 税/判型:A6判/ISBN 978-4-575-51999-0
1961年福島県須賀川市生まれ。地元の高校を卒業後、横須賀市で私鉄職員として約20年間勤務する。99年、作家専業になるため退職。2007年『電車屋赤城』が吉川英治文学新人賞の候補になり、09年「問題小説」掲載の「リターンズ」が日本推理作家協会賞短編部門にノミネートされる。他の著書に、「本の雑誌」で「2005年上半期ベスト10」に入った『横須賀Dブルース』『千マイルブルース』『ひとたびバイクに』『ロンツーは終わらない』など。