NEW RELEASE

スニーカーファンブック2024

双葉社スーパームック
スニーカーファンブック2024

日本ならではのスニーカーカルチャーに寄り添い続けるSFB(SNEAKER FANBOOK)は2024年に創刊10周年を達成。それに合わせ、巻頭特集はスニーカー史に大きな影響を与えた“AIR”を中心とするNIKE製ソールテクノロジーの進化にスポットをあてている。お楽しみのスニーカースナップ特集では今回もオーディエンスの協力を得て、仙台や奈良、そして広島でも撮影会を初開催。全国14都市のスタイルサンプルを掲載すると共に、メールでエントリーを受け付けた読者投稿スナップも収録した。

SFBが誕生した2014年当時のスニーカーシーンは、全国的なNIKE AIR HUARACHEブームの真っ最中。もちろん巻頭特集でも、HUARACHEの復刻モデルと歴史について解説していた。SFB2024をamazonで購入すると巻頭特集と同じフォーマットで編集した“AIR HUARACHE”のボーナスページをダウンロード可能なのだが、このボーナスでソールテクノロジーではなく、アッパーのフィッティングテクノロジーである“HUARACHE”にフォーカスしたのは最初のSFBへのオマージュである。

もっとも当時のSFBは現在のような完全ユーザー目線の編集方針とは異なり、発売前のサンプルを各ブランドから借りて撮影するような情報誌と言う構成だった。今でもそうした情報誌的な構成に一定の価値はあると感じつつも、ブランド自体がSNSを活用し、リアルタイムで最新情報を発信し続けている現代的な情報流通の形では、撮影から出版まで最短でも半月が必要となる“紙の本”では情報鮮度に限界を感じていたのも正直なところ。多くの読者が興味を抱くAJ1の復刻モデルや、New Balance M1300JP等の主役級スニーカーのサンプルが借りにくかった事情もあり、編集方針を変える必要性が高まっていた。

そうした裏話もあり、SFBは2017年に現在の判型へ大幅リニューアルを敢行した。リニューアル後初の『SFB2017 A/W』では、巻頭特集こそ情報誌的な構成を受け継いでいたものの、Instagramで繋がっていた読者に呼びかけ、全国12都市でスニーカースナップ撮影会を実施。ストリートスナップと言えば原宿エリアが当たり前だったストリート系雑誌としては異例とも言える試みだったが、東京エリア以外のスニーカーファンが魅せるコーディネートも高いレベルに達しており、インスタグラマーにもフレッシュな衝撃を与えたに違いない。

そこから約2年後に発売した『SFB2019』では、現在と同じ巻頭特集をスニーカー図鑑とする構成へとリニューアル。記念すべき初の巻頭図鑑はadidasのYEEZYの特集だった。当時は一世を風靡していたYEEZYも、Ye(カニエ・ウェスト)との契約問題でブランド展開を終了している。YEEZYシリーズを特集した雑誌は他に殆ど見当たらない為、『SFB2019』は人気がピークを迎えていた時代の資料として価値があるかもしれない。

そして2024年の今も、SFBは全国のスニーカーファンと同じ目線で編集するスタンスを受け継いでいる。SFBのバックナンバーをお持ちのオーディエンスであれば、時代をリアルに反映したコーディネートの変化も楽しめるハズ。スニーカーカルチャーの温度感を凝縮した1冊として、幅広い世代に楽しんでもらえたら本望だ。

B5判フルカラー:112ページ

2024年01月31日発売

1,650円(本体1,500円)

SAMPLE

EDITOR’S PROFILE

HIROSHI SATO

原宿エリアのアパレルショップスタッフ経験を経て、神奈川県平塚市にてセレクトショップ“HAND CARRY”をオープン。約6年にわたりオーナー兼バイヤーとして活動すると共に、『Boon』や『Street Jack』などに資料提供を続け、1990年代後半のスニーカーブームの一端を担った。その後ライター業やPRプランナーなどとして活動する中でもスニーカーに対する情熱は失われず、2014年に創刊した『SNEAKER FANBOOK』のディレクターを担当。翌2015年からはディレクター兼ライターに就任し現代に至る。履けなくなったスニーカーは捨てる派のため、所有するスニーカーの数は決して多くは無いものの、AIR JORDAN 1を中心に3桁のコレクション数を常にキープ。スニーカー系ライターの中では、最も多くのスニーカーを自腹で購入したひとりと自負している。興味の対象となるスニーカーは、誰もが知る人気モデルに対する興味は当然として、さほど注目されていないスニーカーから、お気に入りの1足を探し出す行為に執念を燃やすのが特徴だ。

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